自作キーボード

Seeed Fusion DIY XIAO Mechanical Keyboard Contestに参加しました

どーも、へりかるです。

今回は、タイトルにもあるSeeed主催のメカニカルキーボードコンテストに参加して、自作キーボードを初設計しました。

完成品紹介

  • Keyboard:MEISHI v1.0 by へりかる
  • MCU:Seeed XIAO RP2040
  • KeySwitch:Alpaca、OTAXトグルスイッチ
  • KeyCaps:遊舎工房 無刻印DSAキーキャップ
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もともとは遊舎工房のmeishi2展2022(オンライン)に参加する名目で、名刺サイズのものを作りはじめましたが、meishi2展には間に合いませんでした。

ただ自分が設計したものが形になるというのは、喜びもひとしおです。

今回のコンテストで上位を目指すようなユニークなものではありませんが、自作キーボード設計の第一歩を踏み出すことができました。

設計仕様

今回はキーボードコンテストのサービスを利用して、PCBの作成+部品の実装まで依頼できるPCBAをお願いしました。

今回のコンテスト参加条件として、Seeed XIAOシリーズのマイコンボードを実装する必要があります。

Seeed XIAOシリーズは現在、下記の5種類が販売されています。

  • Seeed XIAO SAMD21
  • Seeed XIAO RP2040
  • Seeed XIAO BLE nRF5284
  • Seeed XIAO BLE nRF5284 Sense
  • Seeed XIAO ESP32C3

MCUの違いによってそれぞれの機能や特性に違いがあり、今回私はSeeed XIAO RP2040を使用しました。

現在、自作キーボードでよく使用されるProMicroやATMEGA32シリーズが、半導体不足のあおりを受けて価格高騰しています。

その代替として、RP2040やラズパイPicoを使用した自作キーボードもよく見かけるようになってきました。

上記も含め、今回の設計仕様としては下記を設定しました。

  • 名刺サイズ(55mm x 91mm)
  • MX Cherryサイズのスイッチを使用する
  • KailhホットスワップコネクタをPCBAで実装してもらう
  • Seeed XIAO RP2040をPCBAで実装してもらう
  • トグルスイッチを使う
  • ロゴやQRを入れる

FusionPCBでのPCBA作成

設計内容はこの記事では省略しますが、KiCadを使用してデータを作成しました。

そして今回はコンテストのサービスを利用し、FusionPCBで基板作成と部品実装を依頼しました。

このコンテスト用には、PCBとPCBA2枚までが無料になるクーポンが発行されました、太っ腹なサービスです。

ガーバー作成などはFusionPCBの公式Webサイトをはじめ多数情報がありましたので、スムーズに発注まで進めました。

発注後にデータを確認してもらい、一部設計の不備がありましたが、下記のように丁寧な内容でコメントをいただきました。

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スルーホールの穴径を小さくしてしまっており、Seeed XIAO RP2040を実装するためのピンヘッダが入らないという内容でした

ガーバーデータの再提出後は順調に後工程へ進み、3週間ほどで発送連絡がありました。

ビルド

ということでPCBとPCBA(2枚分)が到着しました。

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PCBAは予定通り2枚分、PCBは6枚届きました

発注から実際に到着するまでは下記のとおりでした。

  • 9/6:発注
  • 9/7:データ不備の連絡をいただき再度ガーバーアップデート
  • 9/8:データ審査完了
  • 9/15:PCB製造、部品調達完了
  • 9/23:PCBA実装完了
  • 9/25:発送
  • 10/1:受け取り
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黄色レジストを指定、綺麗な発色です
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ロゴのHelicalの文字はマスクして銅箔が見えるように、うまくいきました
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表側は銅レイヤーをいれていなかったため、表裏でレジストの見え方が違ってしまいました、残念

今回の基板でやりたかったこととして、トグルスイッチを使うという仕様があります。

これは単純にトグルスイッチの感触が好きなのと、秋月のセールで購入したものがいっぱいあるので消化したいという目的です。

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小型のトグルスイッチで、XIAO RP2040やキーキャップともサイズ感がマッチしていい感じです。

今回はPCBAでマイコンもソケットも実装されているので、ものの数分で組み上がりました。

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自分で設計したものが組み上がるのは感動します。

マイコンへのファームウェアは、Kermiteを利用しました。

こちらはブラウザ上でファームウェア書き込みやキーマップ変更が完結、そして何よりRP2040やラズパイ、そして今回のSeed XIAO RP2040にも対応したサービスです。

ファームウェア作成は自作キーボードの大きなハードルの1つですが、こういったサービスによってはじめの第一歩を踏み出す人が増えるのは素晴らしいことです。

トグルスイッチを使って、2進法で4レイヤーを切り替えられるようにしてみました(上の動画参照)

初の基板発注ということで、基板設計からの流れを一通り体験して経験値UPできました。

次回はさらに自分の理想が設計に反映できるよう、色々試していきたいと思います。

ではでは~

ABOUT ME
へりかる
メカ屋さんだけど、色々手を出しすぎてよくわからなくなっている人。